模様(薄紫)


自宅療養の記録
(術後7週目)

平成12年12月12日(火) 術後42日
今日初めて外出した。退院後なかなか外に出る勇気が無かったが、マットレスの下見がしたいことがきっかけとなった。1kmぐらい先にある家具屋まで歩いて行ってみることにした。
退院時もタクシーでドアツードアだったので、外を歩くのは実質40日振りである。
確かに足取りが重い。また、道の段差も気になる。横断歩道の信号の点滅も怖い。(何せ走れない)
家内に先導されながら、ポツポツと這うように歩いて家具屋に到着。
事前調査していたフランスベッドのマルチラススーパースプリング製のマットレスは、取り扱っているとのこと。
展示品で確かめたところ、しっかり固い。これなら安心して眠れそうだ。
納期や値段を調べ、インターネット通販やカタログ通販よりも安く入手可能であることを確認した。
即注文は避け、もう一日悩むことにした。
対抗馬はインターネットで見つけたマニフレックスである。イタリア製で、ドイツでは年間100万個も販売されているそうである。ダイエー笹岡店・天神店で取り扱っており、在庫もあるとのこと。値段は29,800円
ただし真空パックされており実際に触れることは出来ないそうだ。
初めての散歩の結果だが、椎間に移植する骨を骨盤から採取した部分を起点として、軽い痛みとしびれが左足に残っているが、それが強くなった感じを受けた。

平成12年12月13日(水)
結局マットレスはフランスベッドのマルチラスス−パ−スプリング製マットレスにした。
決め手は実際に実物を確かめることが出来た点である。この新しもの好きの私が、入院のせいか慎重になってしまい冒険できなかったことも理由の一つです。マニフレックスはウレタン素材のみで出来ていますので、スプリングを使ったものよりも柔らかい感じを拭えませんでした。試すことが出来なかったのが残念。
今日も30分散歩をした。昨日とは異なり、多少足取りも軽くなったようだ。
しかし、左足のしびれや痛みは相変わらずである。
夜にやっとホームページの更新を行った。
病院に持ち込んだノートパソコンから自宅のデスクトップパソコンに、データを移行するのに手間取り、更新作業が遅れてしまった。

平成12年12月14日(木)
今日から散歩の時間を延長することにした。
歩く距離は約2km程度だが、本屋やスーパーに立ち寄って1時間は外出することとした。
散歩から帰り、風呂に正座して浸かると痛みやしびれが軽くなる。
入浴も、要領が掴めたことと病院で購入した介護用のイスのおかげで、家内の介助なしでも入れるようになった。
6,800円もしたが、購入して正解だった。
洋服の着替えも靴下をはくこと以外は自分で可能となった。

平成12年12月15日(金)
今日も1時間散歩した。昨日とはコースを変えて、飽きないように工夫する。
家内が同伴しているため、夕食の買い物も同時に行うことになる。
おかげでお気に入りの食材が調達でき、食事によるストレスも低下しそうだ。
本屋に立ち寄った際は必ず健康コーナーをのぞき、NHKの「きょうの健康」や「ゆほびか」等々、健康雑誌をチェックするようになった。現在、この2冊は入院中から定期購読している状況である。
これも入院の影響か・・・
参考までに、NHKの「きょうの健康」や「試してガッテン」、フジテレビの「発掘、あるある大辞典」のホームページは、非常に役に立ちます。特に都合で見られなかった番組の内容もデータとして開示してあるので、番組を見なくても十分理解できます。

平成12年12月16日(土)
もう1時間散歩することは苦痛ではなくなった。
歩くことで腰自体の痛みも生じない。
ただコルセットで動きを制限されているため、腰の周りや臀部の筋肉が凝って痛くなる。
コルセットを装着したまま職場復帰した場合、腰よりも周辺部の筋肉痛の方が問題である。
対策としては、傷を避けてバンテリンを塗布して痛みを低減させている。
術後12週を過ぎるとコルセットははずして良い予定である。やはり術後12週までは自宅療養した方がいいのかもと感じた。
自家骨を採取した部分から左足の太股にかけてのしびれと痛みは、相変わらずである。
インターネットで骨移植における自家骨採取とその影響等を調べてみると、結構長い間疼痛が残るそうだ。
それを避ける方法としては、
(1)死体から採取した同種骨を使用する方法(ただし自家骨に比べ結合するのに時間がかかるとのこと)
(2)自家骨を用いず、網かご状のチタン製スペーサーを2個使用し、骨形成蛋白(YM484)等で固定
等々が試みられているようだ。
やはり術後の疼痛が問題になっているため、このような改善が行われているのだろう。
しかし、移植した骨がくっつく確率は自家骨に勝るものは無いと自分自身を納得させている。
せっかく腰自体の痛みが取れたのに、この疼痛には悩まされる。
次回の再診時には主治医にこの疼痛とのつきあい方を相談してくるつもり。


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